CADの無料講習
近年、建築現場や様々な分野の製造業で図面作成にCADが導入されており、今後もCAD作図オペレータの職業は必要となってくると考えられます。その影響もあってか、様々な資格スクールでもCAD作図技能や資格取得に向けた講義を開催しています。
しかし、これらの講義はいずれも2~3ヶ月の長期開催で、価格も数万以上と高額であり、いざ受講となると二の足を踏んでしまうことも多いかと思います。そんな時、お試しで講義の受講ができれば、どんな講義が自分自身に合っているかを調べることができ、講義が開催してからのミスマッチを防ぐことにもつながります。
そこで今回は、数多く存在するCADに関する講座を無料受講できる方法を紹介してゆきます。
無料講習会の受講
まず、最も一般的な方法として、資格スクールが行っている無料講習を利用する方法が挙げられます。一例を挙げますと、人材開発会社のテンプスタッフでは、年数回主に東京と大阪で無料の講習会を行っており、講習会では線や図形の描画などCADの操作や機能に関する一通りの技能を学ぶことができます。(募集方法は抽選制です)
また、資格スクールの中には、開催している講義のお試し受講を開催しているところもあります。一例として、東京デザインプレックス研究所やナガセキャリアセンターでは講習会の抜粋版やセミナー形式でCADの操作方法を実際に体験できる他、講義ではCAD業界の動向などを聞くことができます。(募集方法は、予約制です)
※ナガセキャリアセンターは、2017年3月末で閉校すると公式発表があったようなので、受講を検討している方は事前に問い合わせるなど注意が必要です。
公共職業訓練制度
次に、国の制度を利用して講習代を実質無料にできる方法を紹介します。それは公共職業訓練という制度であり、厚生労働省が管轄しています。(詳細については、厚生労働省のサイトで案内しているので、興味のある方は一度そちらを閲覧することをお勧めします)
この制度は、職業能力開発促進法第4条2項の「国や都道府県は、職業を転換しようとする労働者その他職業能力の開発および向上について特に援助を必要とする者に対して職業訓練の実施を行う責務がある」という規定に基づき、リストラなど様々な理由で企業を退職した人の再就職支援を主な目的とした制度です。(在職者や現役学生も利用することができますが、訓練自体は有料なので注意が必要です)
ここからは、制度の利用方法を説明します。まず、公共職業訓練制度は、全国のハローワークが窓口となっています。そのため、近くのハローワークに行き、窓口で求職を申し込む際に制度を利用したい旨を伝えます。その後、申込者に対する審査が行われ、面接や適性検査などを通して「申込者が適職に再就職するために必要と認められ、かつ本人が職業訓練を受けるのに必要な能力を有する」と公共職業訓練所長が判断してはじめて、受講のあっせんが行われます。
その後、講習料金を公共職業訓練所が立替える形で、資格スクールなどが開催しているCAD講習を「実質無料」で受講することができるようになります。
(テキスト代や文具代は制度の対象外です)
このように、CADの講習会は料金の面で高くなってしまう傾向にありますが、事前に下調べを行い、皆さんに合った方法で受講先を決める