3Dcadで使用するデータ形式一覧
日常的に使用するソフトのファイル形式はそれほど多くのものがあるわけではなく、文章を書くワードならdocファイル、表計算のエクセルならxlsファイル、web制作ではhtmlと意外とファイル形式は限定されています。しかしながら、3Dデータの場合は、作成するための3Dcadシステムが多くあるために使用するcadシステムによって様々なデータ形式が存在し、solidworksで作成したcadデータをcatiaを使用している人にそのまま送ってもデータを開くことができないという問題が発生することがあります。この問題を解決するために、『中間ファイル』という使用するシステムに依存しないファイル形式を用いてデータの受け渡しを行います。以下に、使用するシステムに依存する『ネイティブファイル』とシステムに依存しない『中間ファイル』を紹介ます。
目次
使用する3Dcadシステムに依存するデータ形式
3Dcadシステムは多くのメーカからリリースされていますが、代表的なデータ形式を紹介します。
sldprt/sldasm:Solidworks(ソリッドワークス社)
iam/ipt:Autodesk Inventor(オートデスク社)
model:CATIA V4(ダッソーシステムズ社)
CATPart/CATProduct:CATIA V5(ダッソーシステムズ社)
3ds:3ds max(オートデスク社)
max:3ds max(オートデスク社)
3Dcadシステムに依存しない中間ファイル
上記に示したファイル形式はそれぞれのcadシステムでのみ使用できますが、設計したデータを制作するメーカに渡す時などの受け渡しデータには中間ファイルを使用して受け取る側のcadシステムでもファイルを読み込めるようにする必要があります。ただし、中間ファイルは完全に互換性を保つことを補償されたものではなく、形状が複雑になればなるほど、本来の3Dデータを保つことができずに、修正する必要が出てきます。主な中間ファイルは以下のとおりです。
stp/step:中間ファイルとして最も使用されている形式
igs/iges:中間ファイルとして良く使用されている形式
stl:RP(Rapid Prototype)に使用するファイル形式
具体的なデータの受け渡し先について
先ほどまで、受け渡すデータ形式について述べてきましたが、3Dデータは多くの用途に用いらています。ここでは、具体的にどのような場合にデータの受け渡しが発生するのかを示します。
解析ソフトへの受け渡し:3Dモデリングした形状の強度計算や流体、熱解析等を行うCAEソフトへの受け渡し
製品制作のための受け渡し:3Dプリンタでモデリングした製品を成形する場合や3Dデータをもとに金型を作成するための受け渡し
データを単純に見せる:製品の制作や解析等の詳細なデータではなく、単純に第三者に形状を見せる(設計者が営業に 等)ためのビューワー等への受け渡し
使用目的やソフトによってデータ形式を検討する
使用する3DcadシステムやCAE等の周辺システムが多数あることによって、データの形式を使い分ける必要があることを解説しました。データの送付先でデータが開けない等のトラブルを避けるためにも自分の使用するデータ形式や相手が使用できるデータ形式の知識は重要になります。