〔AutoCAD〕34. モデル空間でのビューポート
【モデル空間のビューポートとは】
レイアウトでのビューポートの使用方法は分かりましたね。モデル空間でのビューポートの使用方法を説明します。
レイアウト(ペーパー空間)でのビューポートと、モデル空間でのビューポートは意味が違ってきますので、間違えないようにしてください。
図のようにモデル空間では作図ウィンドウをビューポートを使用して分割することができます。パソコンのモニターを2台利用している人を見たことがあるでしょうか。同じようなイメージをしてもらえばいいと思います。
右図は広範囲が分かるように表示させて、左図は階段部分を拡大して表示しています。
どちらの作図ウィンドウもリンクしていて、どちらかで修正すると両方の図面が修正されます。また便利なのが複写や移動のコマンドで左のビューポートでオブジェクトをコピー・移動してそれを右のビューポートに貼り付け・移動先を指定することが可能です。線分を引くときも、始点は左の作図ウィンドウ→終点は右の作図ウィンドウで指定ということも可能です。
【モデル空間でビューポートを作成する】
このビューポートの作成方法ですが、レイアウトと同じようにメニューバーの”表示”→”ビューポート”→2分割したい場合は”2ビューポート(2)”を選択します。コマンドウィンドウに「設定オプションを入力[横(H) 縦(V)]」と表示されるので、横に分割したい場合は(H)、縦に分割したい場合は(V)を入力します。
また、3分割・4分割したい時も同じように”3ビューポート(3)” 、”ビューポート(4)”を選択してオプションで分割方法を指定しましょう。
または、メニューバーの”表示”→”ビューポート”→”ビューポート管理”でも設定可能です。コマンド入力はレイアウトの時と同じ”VPORTS”です。「新規ビューポート」で分割方法を選択してください。プレビューで確認できるので、こちらの方が使いやすいかもしれませんね。
またビューポートに名前をつけて保存することも可能です。下図の①「新しい名前」に任意の名前を入力して「OK」をおします。これでビューポートの分割設定は保存されましたので、次からはビューポート管理で「名前の付いたビューポート」で選択すると、設定した配置の画面になります。
ややこしい図面や、大きな図面で画面移動・スクロールで拡大・縮小が多くなってしまう図面では、このモデル空間のビューポートを利用して作業すると作業効率があがるでしょう。是非利用してみて下さい。