CADでアニメーションを作成する必要性と基本的な手順
CADを使う理由は主に設計図面などの作成にあります。作業内容に適したソフトウェアを選択し、搭載されている様々な機能を使いこなすことで作業の効率化が図れます。2Dでの製図が基本形ですが、3Dで表現することも可能です。特にアニメーションを作成することで表現力をより高めることができます。アニメーションは製図というよりもプレゼンのような説明を必要とする場面で非常に有効的です。
目次
アニメーションの必要性
CADでアニメーションを作る意味にも色々あります。製品の動作を説明できるだけでなく、機械全体の整合性をチェックすることにも役立ちます。プレゼン用の見せ物として活用することに加え動作の検証などを行うことで生産性の向上が期待できます。単に見せ物としてもアニメーションの重要性は非常に高いものと言えます。特にエンジニアと非エンジニア間の対話がアニメーションを通じて円滑になります。図面を普段見慣れていない人であっても実際の動作を見れば理解しやすくなります。
操作可能なアニメーション
3D表示した製品の回転や移動などは当然可能です。しかしこれだけであれば特別アニメーションを作る必要はありません。アニメーションで見せる必要があるのは部品ごとに異なる動作の集合であり、この動きを設定することで現実に要求される動作を確認することができます。この他アニメーションを完成させるために必要ないくつかの情報を設定していきます。例えば関連した部品の連動や、動作のスピード、動作の種類、フレーム数などがあります。
基本的な作成手順
アニメーションを作成するためには図面を用意するだけでなく、アニメーション対応したソフトを使用する必要があります。多くの3D-CADではアニメーション機能を搭載しているので、他のソフトで製図していた場合でもデータを移して3Dで作成していくことが可能です。時間軸に沿って部品の移動などを設定していくことを繰り返して作成していきます。移動のための動作手法などを設定すれば途中の過程は自動的に組み込まれていきます。
タイムライン上で動作時点を選択する
製図では平面または立体の空間のみを意識していましたが、アニメーションを作成するためには時間の概念を意識する必要があります。アニメーションの作成画面に行くと時間軸が出てくるので動作を起こしたい時点を指定します。
任意の部品を動かしたい位置まで移動させる
実際の動作と同じ動きをするように部品を操作していきます。選択した時点においてある特定の部品の位置が変わるのであれば移動後の位置までドラッグして移動、回転させたければ回転後の角度まで回転させるなどして動作設定します。
連動する部品の計算
構造上連動せざるを得ない部品があっても自動で動作を加えることができます。そのために設定済みの動作に適合するよう計算をさせ、周りの部品に関しても動作するようにします。
再生してアニメーションを確認する
再生してみることで想定していた動作をしているかどうか確認することができます。あとは各部分において同様の手順を繰り返していけば完成となります。プレゼン用に仕上げるにはカメラワークなどを工夫して、できるだけ動きが分かりやすいようにしていきましょう。